— — 私のひとりごと — —    本田山 郁子
   

私は、ハリー・スタック・サリヴァンというアメリカの精神科医の大ファンです。サリヴァンの著書は難解ですが、その理論はとてもシンプルです。

性格はどのように育まれるかについて、サリヴァンは「すべての人間は、言語を学ぶよりも先に、親か母親役を相手にして一定の大づかみの関係のパターンを身に着けてしまう。」と考えました。

生まれたばかりの赤ん坊にとっては母親、そして幼児期は家族がほぼ世界のすべてです。母親や父親、兄弟が自分にどう関わるか、自分の言動にどういう反応をするか(例えば、泣いたらあやしてくれるなど)を体験して、その赤ん坊は人との関わり方を学習していきます。

サリヴァンは、この学習された対人関係の関わり方は大人になっても様々な人との関わりの中で緩やかに変容していくと考えました。

人との関係が上手くいかず同じパターンを繰り返すとき、このサリヴァンの考えを思い出して下さい。カウンセリングを通して、学習された不具合な対人関係の持ち方を生きやすいものに学習し直してみませんか。新しい体験の学習は心を育み成長を促します。