— カウンセラーのひとり言 – 酒林康雄
現在、心理療法の世界には、大変多くのオリエンテーション、技法が出てきている。
思いつくまま列挙してみても、精神分析(いくつかの派がある)、ユング心理学、
行動療法、認知療法、認知行動療法、EMDR、,箱庭療法、夢分析、ホログラフィックトーク、etc.・・・。
特に、認知行動療法などは、すでに第三世代まで現れている。
まさに百花繚乱の感を受ける。しかも。面白いことに、それぞれの本や事例を読むと、
「なるほど」と納得するところがある。人間観や考え方やアプローチの方法も違っている
のだが・・・・・・。
(個人的な好みで言うと、院生時代に訓練を受けた箱庭や夢分析は、私にはなじみが
あって扱いやすいと感じる。この辺りは、教育を受けた時代や、教えを受けた師匠、
それに本人の好みが入ってくるのだろうと思われる。)
たぶんこの動きは、今後も続いて行くような気がしている。そしてそれに加えて、
脳機能の解明による知見が、付加されていくのだろう(もしかしたら、私が寡聞な
だけでもう始まっているのかもしれない)。
心理療法は、これからどう変化、発展していくのか。
人のこころは、どこまで分かるのか、分からないのか。
いやはやなんとも、大きな過渡期を迎えているように感じるのは、私だけなのだろうか。